山口県北唯一の映画館が映写機購入費を募る

 山口県北唯一の映画館・萩ツインシネマが映写機購入費用600万円の一部、300万円を集めるためクラウドファンディングを6月28日まで実施している。今年2月に映写機が壊れた際には約3週間の休業を余儀なくされ、入場者も年々減少していたことから柴田寿美子支配人はそのまま閉館することも頭をよぎったが、周囲の応援もあり継続を決意した。柴田支配人は「これを機会に映画館の復興を目指したい」と決意を新たにしている。

 萩ツインシネマは、1976年に「キラク館」の館名でオープン。1996年に経営者が変わったこともあり現在の萩ツインシネマと改名した。大ヒットした『タイタニック』(1997)や宮崎駿監督『もののけ姫』(同)公開時には立ち見客も出るほどの盛況ぶりだったという。しかし、シネコンの台頭もあり2004年4月に一度閉館。閉館を惜しむ市民の声に押されて、NPO法人萩コミュニティシネマが立ち上がり、2004年8月より再開した。

 運営はボランティアが主体となって行っており、柴田さんも本業を持ちながら2代目の支配人として萩の映画の灯を絶やすまいと尽力してきた。それでも同市の人口は1955年の9万7,744人をピークに、年平均870人ペースで減少しており、4月時点で4万7,018人(萩市企画政策課調べ)と、あらがえない現実がある。そこに追い打ちをかけるように今年2月に映写機が壊れるというハプニングが起きた。

 そもそも使用していた映写機は中古で、寿命を迎えていたのかもしれない。だが新しいものに買い換える余裕はなく、柴田支配人も一度は、自分の責任で閉館を決意したという。萎える気持ちを支えてくれたのは映画館を愛する市民であり、SNSなどを通じて窮状を知った全国の映画関係者。代替の映写機もレンタルできることとなり営業を再開。そして今その場しのぎではなく、新たな映写機を購入して運営を安定させ、街の情報発信と活性の場にしていきたいという思いが募った。

 今後の予定として映画の上映のみならず、山口県下で活躍する映画コメンテーターであり、周南映画祭実行委員会や松田優作賞運営委員会委員長も務める大橋広宣氏の映画講座を月1回開催するなど、新たな映画ファンの獲得・育成にも励んでいくという。柴田支配人は「映写機を新しくすれば良し! とは思っていません。本当の挑戦はこれから。市民の声も伺いながら、地方の映画館だからこそできることを探っていきたいと思います」と言う。

 ご存じ、萩市は吉田松陰や高杉晋作を輩出した明治維新胎動の地として知られる歴史ある街であり、映画『男はつらいよ 幸福の青い鳥』(1986)や『釣りバカ日誌12 史上最大の有給休暇』(2001)や『八重子のハミング』(2016)などの数々の映像作品の舞台にもなった風情ある街である。この昭和の面影を残した映画館が、いずれ松下村塾にも劣らぬ街のシンボルとなることを期待したい。(取材・文:中山治美)

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松坂桃李が最も輝いていた出演作は?

 「松坂桃李が輝いていた出演作ランキング」が、ランキングサイト「ランキングー!」にて発表され、「視覚探偵 日暮旅人」が1位に輝いた。

 「視覚探偵 日暮旅人」は、山口幸三郎の小説「探偵・日暮旅人」シリーズが原作のテレビドラマ。2015年にスペシャルドラマ化され、2017年1月期には連続ドラマ化された。松坂が演じたのは、ある事件がきっかけで、視覚以外のすべての感覚を失った主人公で探偵業を営む日暮旅人。研ぎ澄まされた視覚を駆使して、難事件を解決していく。

 2位は、スペシャルドラマ化もされた人気作「ゆとりですがなにか」。宮藤官九郎の脚本で、「ゆとり第一世代」と呼ばれるアラサー男子3人の人間ドラマを描いた。松坂は小学校教師・山路一豊を演じ、投票者からは「駄目なさえない役が意外でしたが、なかなかよかった」「ちょっとゆるい感じが自然体でいい」と好評を得ている。

 3位は、松坂の俳優デビュー作となる特撮ドラマ「侍戦隊シンケンジャー」。侍をモチーフにした戦隊シリーズで、松坂は戦隊ヒーロー、シンケンレッド/志葉丈瑠を演じた。「一番印象に残っている。鮮烈だった!」 「彼の演じるレッド=殿は実によく似合っていた」と当時の印象を強く刻んでいるファンも多い。

 4位は映画『ツナグ』。辻村深月の小説を実写化したファンタジードラマで、松坂は死者との再会を仲介する使者“ツナグ”の見習いをする高校生・渋谷歩美を演じた。「この映画最高でした。抑えた演技上手でした」「ツナグの桃李くん好き」と思い入れのあるコメントが寄せられている。

 5位はドラマ「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」。山崎紗也夏の人気サスペンス漫画が原作で、松坂は刑事・里見偲を演じた。共演は木村文乃、菜々緒らで「菜々緒と木村文乃と3人はまり役だったな」という意見などが上がった。

 同ランキングは松坂桃李が最も輝いていた出演作はどれかについて、「ランキングー!」を企画編集する株式会社CMサイトが10~60代の男女を対象に行ったインターネットリサーチ結果を集計したもの。調査日は2019年4月11日で、有効回答者数は9,815名。

 松坂は主演ドラマ「パーフェクトワールド」やキャストに名を連ねるNHK大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」が放送中。映画は主演作『居眠り磐音』が公開中で、韓国の実力派シム・ウンギョンとダブル主演の『新聞記者』(6月28日~)、声優を務めるアニメ映画『HELLO WORLD』(9月20日~)、恩田陸の同名小説を映画化する『蜜蜂と遠雷』(10月4日~)の公開が控えている。(清水一)

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